Riyo Uemura
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批評
クラシッシェ・フィルハーモニー・ボン 
ハイドン:Vn協奏曲ハ長調
アンコール パガニーニ:ネル・コル・ピウ・ノン・ミ・セント
ゲネラル・アンツァイガー紙(General-Anzeiger) 2002年7月30日付
演奏日とホール:2002年7月28日
              ボンのRedouteベートーヴェンホールにて
      評者 :イルムガルト・ヴォルフ (Iemgard Wolf)

植村理葉、‘悪魔ののり移ったようなヴァイオリン奏者’を思い起こさせる
ヘリベルト・バイセル指揮のボン・クラシッシェ・フィルハーモニーの室内オーケストラによる3回のセレナード・コンサートの最終回がボンのレドゥーテ(舞踏会館)のベートーヴェン・ホールで開かれ、ブリリァントな女性ヴァイオリニストが登場した。日本の植村理葉である。彼女は、ハイドンのヴァイオリン協奏曲ハ長調Hoba:気鯀佞靴拭この作品は、ハイドンがコンサートマスターになった抜群の才能のあるヴァイオリニストのために書いたもので、それにふさわしく、美しい主題と装飾的な展開、名人芸を発揮するのによい効果にあふれている。植村は卓越したテクニックを持っているが、それは露骨に表には出されず、旋律のはこびと歌わせ方の純正さが輝くなかに隠されている。これが、彼女の演奏、様式に適合した表情のオーケストラとの掛け合いを聴いての印象である。

 盛んな拍手にこたえてアンコールが演奏された。これはおまけではなく、当夜のプログラムの一つであるような意味を持つ演奏で、思いがけない贈り物であった。植村はパガニーニの、<わが心うつろになりてNel cor piu non mi sento>を、‘悪魔ののり移ったようなヴァイオリン奏者’(パガニーニ)の再来であるかのようにヴィルトゥオーゾふうに演奏した。この楽器に極度の難技巧を要求する作品を、花火がきらめくように奏したのである。

 (写真説明) 日本のヴァイオリニスト植村理葉のヴィルトゥオーゾ的な演奏に聴衆はうっとりと耳を傾けた。

 



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